1. 授業について

1)Organic Chemistry II (有機化学II)

  • 週2回(火、木)
  • 週2回の講義。週1回のTAセッションが必須。
  • 求電子剤と酸性、アルデヒド、ケトン、エステル、カルボン酸などの合成法を学んだ。前期の有機化学の授業と違い、暗記が必要なコンセプトが多く、勉強法を少し変える必要があった。
  • 前期同様、スタディーグループと様々なコンセプトを説明しあいながらユニットテスト、中間、期末を乗り越えることが出来た。
(勉強会の一コマ)

2)Elementary Statistics(初級統計学 )

  • 週3回(月、水、金)
  • 週3回の講義が必須。毎週、課題2つをこなした。課題1はその週に習ったトピックの問題集。課題2はプログラミングを使い統計データの分析。ファイナルプロジェクトでは養殖サーモンのヘキサクロロベンゼンレベルの分析を行った。
  • 統計リテラシーの基盤を記述的および推論的方法に学んだ。今後、生物学の研究を続けたいと考えているので、この授業で学んだデータ分析と解釈のスキルが将来的に役立つと思う。

3)Cell Migration in Development and Disease(発生と病気における細胞移動)

  • 週2回(火、木)
  • 毎週授業の前に論文を読む。授業では主に議論やプレゼンテーションを行った。
  • モデルシステム、実験計画法、および技術/測定技術に重点を置き、細胞が動く方法と理由、また、細胞が適切に動かなくなったときに何が起こるかを学んだ。分子から組織まで、幅広く細胞移動のメカニズムを習った。3つのプロジェクトがあり、その中の1つでは「子供向けの細胞移動のゲーム」を作った。大学レベルの研究を子供が楽しめるゲームフォーマットにまとめるのは想像異常に難しかった。
  • カバーしたトピック:移動の生体分子(細胞骨格、接着斑、分子モーター)、 細胞運動(突出、接着、収縮、収縮) 細胞力学と力の生成、形態形成および修復中の集団運動、ステアリング機能のメカニズム(走化性、走触性、ガルバノタキシス、デュロタキシスなど)、 病気や癌による異常な細胞移動
(プロジェクトで作ったゲームの1ページ)

4)Mindfulness(マインドフルネス)

  • 週2回(月、水)
  • ストレスや不安の軽減、自己認識と自己啓発など、より健康で充実した生活を送るために推進されているさまざまなマインドフルネスのテクニック(瞑想、ジャーナリング、メタ認知的活動、ヨガ)を学んだ。
  • マインドフルネスという慣行に関する倫理的、文化的、および制度的問題などを掘り下げ、マインドフルネスにおける無宗教的熟考の実践社会的位置を議論した。

5)Advanced Research Tutorial in Biology(生物学研究上級セミナー)

  • 大学で生物学の研究を行っている生徒のためのチュートリアル。通常のクラスと同じ単位を貰うため、同等の時間と労力をリサーチに費やすことが期待される。私は Dr. Jennifer Mitchelの元で細胞学の研究を行っている。細胞と分子の生物学的手法、および工学の原理を利用したアプローチと方法論を使用し、細胞と組織が増殖、移動、および動作する方法を研究している。
(MDCK細胞の細胞培養)
(創傷治癒アッセイ)

6)Molecular Biology & Biochemistry Symposium(分子生物学と生化学のシンポジウム)

  • 週1回(水)
  • 毎週、著名な国内外の国際的な科学者の研究発表を聴く授業。ハイブリッド形式(Zoomとインパーソンのレクチャー半々)。ライフサイエンス研究の進歩を間近で聴くことができる刺激的な機会だった。 

2.  課外活動について

報告対象期間中に実施した課外活動の概要を書いて下さい。併せて力を入れて取り組んだこと、苦労したこと、特に印象に残っていること、今後掘り下げたいテーマ等について書いて下さい。また様子が伝わる写真を添付下さい(任意)。

今学期もWesleyan Women in Science (WesWIS)で様々なイベントの企画と運営を行った。WesWISでは比較的に少ないWesleyanのSTEMの生徒が交流+情報交換できる機会を作ることを心がけている。企画したイベントの一例として「Cooking with Chemistry」では、食品化学の教授に様々な化学反応を利用した料理のデモンストレーションをしてもらった。「FaculTea」では、STEM分野の女性教授たちと学生がともにお茶とクッキーを楽しみながらカジュアルに会話できる機会を作った。他にも様々なSTEM分野(天文学、化学、環境学、コンピューターサイエンス、など)をスパンするイベントを数々開催した。来学期もWesWISで新しいイベントを企画、運営するのが楽しみです。

(Cooking with Chemistry のポスターと様子 )
(FaculTeaのポスターと様子)
他のイベントのポスター

今学期も化学のTA(Teaching Assistant)を続けた。毎週、約18人の学生とレシテーション(必須な勉強会)を行い、授業のトピックに基づいた課題を出し、学生の質問に答えた。中間・期末テストの丸つけも担当した。

また、今学期から生物学のTA も開始。こちらは150人弱の学生がおり、大人数への教え方を試行錯誤しながらもなんとか学期を終えることが出来た。中間・期末テストの問題作成も任されたので、テストを作成する側の考え方も得ることが出来た。この活動は今後も続けていきたい。

今学期も化学と生物学のDean’s Peer Tutorを続けた。今学期は3人の生徒を担当し、一人毎週2回のレッスンを行った。Dean’s Peer Tutor とは大学が提携しているプログラムで、授業で習ったトピックや宿題などを手伝う仕事。学生から「Tutoringを始めてからテストの点数が格段に上がった」との声をいただき、とてもやりがいのある経験となった。

引き続き日本語のLanguage Partner を続けた。学期の最初にペアアップされた上級者日本語クラスの学生と決まったテーマについて毎週1時間ほど会話をした。今学期は会話だけではなく、一緒に折り紙や大学のグローバルセンターが企画したイベントなどに参加した。

この夏休みはキャンパスに残り、Dr. Jennifer Mitchelの元で細胞学の研究を続けている。上皮細胞の静止グループ内に存在する高度の移動性を発揮する癌細胞が細胞組織全体の行動にどのような影響を与えているかを研究している。

また、大学が新入留学生のために行うオリエンテーションプログラム(International Student Orientation)のインターンも5月から始めている。留学生オリエンテーションは、留学生がアメリカの文化や大学生活に順応できるように設計されたプログラム。ISOインターンとして、大学の各部署との調整から各種イベントの計画に至るまで、ISOに関するあらゆることを行っている。

「リサーチ」「家庭教師」「インターン」、3つの両立は決して簡単ではないが、忙しくも毎日がとても充実している。来学期は大学生活も3年目に突入し折り返し地点でもあるので、一日一日を大切にし、これまで以上に学業や課外活動に全力で取り組みたいと思っている。

以上